5月中頃には南高梅の実は肥大してきます。収穫のため地面の上に青いネットを敷き詰め、選果機を組み立て、収穫した梅の実を選別する準備に入ります。 あらかじめ木に結び付けているネットをほどき、地面にネットを固定します。

いよいよ6月になると、南高梅の収穫が始まります。収穫した青梅は常温で置いておくとすぐに熟れてしまうので、採り過ぎは禁物。 毎日、毎朝畑を見に行き、ちょうどよい頃合の青梅を収穫します。無農薬梅は収穫量が少ないので、出荷できるものに予め目をつけておく必要があります。

収穫した青梅をチェックして選別します。全て農園のスタッフが手で選別します。無農薬梅はキズやいたみ、シミがあったりと、見た目が全体的に良くありません。 ここでは青梅として使える無事なものを選る作業となります。キズやいたみがあっても、酒や梅ジュースをつくるのに全く問題ありませんので、ご安心ください。

令和5年11月古い梅の木を切った後に、2年生の南高苗木20本定植しました。11月21日より梅の枝の選定作業が始まり令和6年2月13日でやっと終了しました。
梅の花の開花も1月7日頃より少し咲き始め平年より気温が高く、雨も少ないのに1月18日頃には、花の咲くのが止まらないほど開花し、21日頃には2分～5分咲きとなり早く咲いた花も少し散り始めました。
畑に交配用に置くミツバチの巣箱も去年より9日早い配布となり、1月29日には7分～満開となりました。
平年であれば、2月中旬頃に満開なのに、このころには花も7分位散っていて2月3日には少し幼果が顔を覗かせ始めました。梅の木の枝には通常着果したら、赤いガク（中に幼果）が枝に着いているのが、今年の場合ほとんど着いていなかったです。
これは梅の花が受粉できていなかったということです。
また、3月20日の春分の日、昼2時頃より4時過ぎまで強い寒気の影響でアラレが降ったり、止んだりの繰り返しで、まだ梅の葉が展葉（若葉が開き始めること）していない、裸の幼果に当たり、ほどんどの梅の実に傷が付き秀品がほどんどなくなりました。
今年は作柄も凶作を通り越して大凶作で、私も長年梅栽培をしていますがこのように梅の実がないのは初めてです。去年の11月までの暑さと、雨不足にも原因が？
JAによると、今年の梅の落下ピーク予想は6月11日頃で、去年より10日早い予想です。これも温暖化の影響だと思われます。近年でも6月の梅の収穫において通常7月5日前後くらいまではかかっていたのですが、6月末までには、収穫も終わり畑のネット上げまでできてしまっています。亜熱帯化になってきているみたいです。
農産物も全て天候に左右されるため、一農家ではどうする事もできません。
今シーズンの梅は完全に絶対数が不足していて、お客様各位にはご迷惑をおかけいたしますが、産地の現状のご理解を頂きますようお願い申し上げます。

紀州梅苑で扱っている南高梅は全て、和歌山県みなべ町の自家農園で作っています。お店のすぐ隣にある平地の農園と、お店から少し離れたところにある山の中にある農園です。冷凍梅もこの自家農園で採れたものを使っています。

南高梅を育てているのは、和歌山県知事より「エコファーマー」認定を受けている、当店の店主である坂本 利廣（さかもと としひろ）。「自社で責任を持ってお客様にお届けしたい」をコンセプトに、生産から加工、出荷まで全て自分たちの手で行っています。

	店主は、環境に優しい農業を策定し、実践するために、土づくりを基本に、農薬と化学肥料を減らす努力をし、知事から認定を受けた農家である「エコファーマー」です。

青梅を凍らせることにより、常温の青梅よりも短期間で出来上がります。梅が凍る過程で梅の細胞が壊れるので、解凍すると常温の梅よりも多くのエキスが溶け出し、香りが強くなります。

和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場うめ研究所発行 「機能性成分を高めるための家庭用梅加工マニュアル」より

	常温の青梅	冷凍梅
梅酒	約4ヶ月	約1ヶ月
梅ジュース	約1ヶ月	約10日

漬けてから2日後の梅ジュースです。 溶け出す早さが常温青梅とは段違いです。